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センサー技術と組み合わせた落雷位置標定システム

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近年、ICT技術の発展によって、高性能で小型の各種センサーが安価に入手できるようになりました。そのようなセンサーをネットワークでつなぎ、付加価値を持たせるのが「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」という技術です。電気電子工学科ではIoTの応用のひとつとして、落雷を捉えるシステム「落雷位置標定システム」を構築。雷が落ちる際に発生するVLF帯の電磁波を捉えるセンサーを国内46カ所、アジア20カ国に設置し、集まった落雷情報をサイト上で公開しています。

風力発電のブレードや太陽光設備、送電線などの電力設備に雷が落ちて、設備を壊してしまうという事例は少なくありません。電力設備が損壊すれば電力供給が止まってしまう可能性があり、周辺の人々や社会にも影響が出ます。そうした影響を最小限にするためにも、落雷による被害を早期で発見して故障箇所を修理したり、人身の安全を図ることなどに落雷データを活用します。

基板やアンテナ、GPSなどを組み立てて自分たちで作ったセンサーの費用は数万円。このセンサーを設置してインターネットに接続するだけでシステムが構築できます。このようにセンシング機器の設置からシステム構築までが安価かつ簡便になったからこそ、どんなセンサーを使って、そこから得られた情報をどう使うかが問われるのです。

実際に触って作ってみることでIoTを学ぶ

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すべてのモノに、センサー、マイクロコンピュータ、通信機器が組み込まれているIoTの世界。電気電子工学科では、授業において実際にIoTを製作し、体験的にIoTへの理解を深めていきます。

具体的には、各種センサーとマイコンを組み合わせ、センサーが検知した情報に応じて対応するシステムをプログラミングします。目的を果たすためには、どんなシステムがよいのか、何種類もの既存のIoTシステムを分析し、どのように改良できるかを考えることからはじめます。そして、センサーが検知した情報に対して単純に動作する段階から、その情報を判断し適切な動作を選択・実行する段階へと発展させ、さらにセンサーが集めた情報から新たな価値を生み出すことが、電気電子工学科で目指す最終段階のIoTです。

落雷位置標定システムは、落雷から発生した電磁波をセンサーがキャッチし、その到達時間差から落雷位置を算出しています。つまり、「時間」から「位置」という新たな価値を生み出しているのです。卒業研究のテーマにIoTを選ぶ場合には、こうしたレベルでのIoTの活用を目指していきます。

世の中を支えている電気電子技術者に

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電気電子工学科では、「電気エネルギー(電気系技術)」「エレクトロニクス(電子系技術)」「情報通信(情報・通信系技術)」の分野に分類し、再生可能エネルギーからワイヤレスセンサー、次世代無線通信システム5Gなどの通信機器、IoTシステムへの応用まで、幅広い技術を学び、どのような業界でも通用する技術者を育成しています。

人々の生活を支え、あらゆるテクノロジーの基板となる電力インフラは今や必要不可欠で非常に重要なものです。それらを維持・更新する人材、そして次世代の通信技術やエネルギー技術に対応できる技術者へのニーズがますます高まっています。ガソリン車から電気自動車へ移行しつつあるように、あらゆるものの電化が進み、スマートグリッドのような電気の地産地消が当たり前になる世の中においては、電気電子技術者は人々の生活を守る存在なのです。