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インターネットですべてのモノがつながるIoTの世界

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IoT(Internet of Things=モノのインターネット)とは、あらゆるものをインターネットでつなぎ、連携させることができる技術。通信機能を搭載した腕時計や、人工知能を持ったスピーカー、安否確認ができる保温ポット、GPSを利用したタクシーの配車サービスなど、IoTを利用した製品やサービスはとても身近なものになっています。今後、家電やインフラなど、より多くのモノがインターネットにつながり情報のやり取りをすることで、データ化や自動化等が進み、新たな付加価値を生み出すことが期待されています。センサーで気温や湿度、土壌の状態などのデータを収集し、管理・分析を行えるシステムを構築することにより、人手不足に悩む農業への貢献も期待できます。

電気電子工学科では、初歩のIoTを実際に自分で製作することにより、IoTへの理解を深め、世の中にあるIoTの長所・短所、課題などの分析も行います。また、IoT技術を活用し、ドイツの大学教授らによる落雷位置標定ネットワーク構築プロジェクト「Blitzortung.org(ブリッツ)」の受信局を日本で初めて導入し、世界中の落雷をリアルタイムで詳細に観測できる、超低コストかつ高性能な落雷位置標定装置の設置を国内外で進めています。

多岐にわたる電気電子工学の分野

電気電子工学科では、ワイヤレスセンサーや次世代携帯電話5Gなどの通信機器からIoTシステム(雷観測ネットワーク、スマートグリッドなど)への応用まで、「電気エネルギー(電気系技術)」「エレクトロニクス(電子系技術)」「情報通信(情報・通信系技術)」の分野に分類し、多様なタイプの技術者を育成することを目指しています。 これらのすべての分野にかかわり、今後さらなる発展が見込まれるのがIoTです。

発展し続けるIoTの未来に向け、製作・研究を通して理解を促進

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IoTの世界では、すべてのモノがインターネットに接続され、さまざまな情報が共有・活用されていきます。 この世界を実現するためには、すべてのモノにセンサー、マイコン、通信機器を組み込むことが不可欠です。 そこで、授業においても、各種センサーとマイコンを組み合わせて、プログラミングし、実際にIoTを製作します。ハードウェアとソフトウェアの両面からアプローチすることで、体験的にIoTへの理解を深めていくのです。

IoTを製作するにあたっては、まず従来のIoTの長所・短所、課題などを分析します。 同じ目的のIoTシステムにもさまざまなタイプがあるため、1種類のシステムだけではなく、何種類ものシステムを分析したうえで従来のIoTをどのように改良できるかを考え、それを自身が製作するIoTに反映させられるように取り組みます。

IoTの新たな価値の創出を目指して

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製作する最初の段階が、いわば「スイッチ」としての役割を果たすIoTです。各種のセンサーが状態の変化を検知して、システムが動作します。スマホを操作することによりテレビのチャンネルを変えたり、温度湿度センサーで測定値をWeb表示したりするシステムなどが該当します。
次に、センサーが状態の変化を検知して単純に動作するだけでなく、そのシステムの目的に対して適切に「フィードバック」する機能を備えているのが、次の段階のIoTです。例えば、土が乾燥したのを検知して水を与え、CO2が増えたのを検知して光量を増やす植物工場のシステムなどは、この段階に達しているといえます。
そして、センサーが検知し、集めた情報から新たな別の価値を生み出すのが、電気電子工学科で目指す最終段階のIoTです。一例として、落雷位置標定システムがあります。これは、落雷から発生する電磁波をキャッチするセンサーを国内40カ所、アジア12カ国に設置し、それらをインターネットを通じて収集することにより、到達時間差から落雷位置を算出するシステムです。つまり、センサーから得られた「時間」という情報から「位置」という新たな価値を生み出しているのです。卒業研究のテーマにIoTを選ぶ場合には、こうしたレベルでのIoTの活用を目指していきます。

電気系、電子系、情報通信系のどの分野で貢献するにしても、これから先まだまだ発展の余地が大きいIoTに関する知識や技術は、電気電子技術者として身につけておかなければならないものです。