MOVING UP!湘南工科大学の学び 人間環境学科 人間環境学科ロゴ

人間を知ることが、ヒトに優しい技術や製品を生む

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私たち人間は、太古の昔から生活の役に立つ技術や道具を生み出してきました。現代では、先端材料やナノ工学、生物工学技術など洗練された技術が次々とモノづくりの現場に導入されています。しかし、私たちがつくった技術や製品が使用者を常に満足させているとは限らず、製品の使用によって副作用や不具合が生じることも、環境を汚染することさえもあります。身体の仕組みや構造、行動などを知り、環境を分析することで人間にも環境にもやさしい製品を創生する、それが、人間環境学科の理念です。

人間環境学科では、さまざまな最新の計測機器や分析装置を導入しています。身体のゆがみや骨盤のズレを調べるための重心バランスの測定や、酸素摂取量と基礎代謝、骨密度、血管年齢など、多くの身体機能を計測することが可能で、これらのデータが新しいスポーツギアや人工関節、競技用義足などの開発につながります。また、細胞やタンパク質レベルでの分析、製品製造や使用時に生じるCO2量のシミュレーション、材料の強度測定などの計測・分析技術が組み合わさることにより、使用者が満足する理想の製品開発にさらに近づくと考えています。

異分野の技術を体験することで、技術対応力を養う

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現在、工学技術は進化し、多方面に展開しています。技術革新によって世界は変わりつづけ、今日学んだ技術が明日使えるとは限りません。将来、自分の知らない新しい技術に直面しても、適切に処理できる「技術対応力」を身につけることは重要です。

人間環境学科では、人の生活に関わる技術を「環境科学・エネルギー」「健康科学・スポーツ工学」「医療科学・医用工学」という3つの分野に分け、材料、電気・電子、エネルギー、スポーツギア、運動生理学、医療機器、バイオテクノロジーなどについて広く総合的に学び、それらに関連した実験を大学4年間で継ぎ目なく体験します。大学生という若い時期に、広く異なった分野の技術を自分の手を動かして体験することは、技術者として大きな財産になるでしょう。「技術対応力」を身につけ、社会人になった卒業生たちからは、初めて扱う測定器や製造機を前にしても、迷うことなく受け入れることができたという話をよく聞きます。

コミュニケーションが技術者をつくる

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現在、私たちの生活で使われる製品には、ひとつの技術だけで完成しているものはほとんどありません。例えば、医療機器について考えてみると、人の体をどのように診断し、治療するかというメカニズム(機構)の生理学的設計はもちろんのこと、生体に適合した材料の選択や、動作させるためのコンピュータプログラム、画像処理技術、軽量化技術、医療機器としての認可を取得するための適合試験など、さまざまな異分野のエンジニアが関わり、技術の擦り合わせを経て製品となります。この擦り合わせをするためには、技術的なコミュニケーションが必要です。人間環境学科では、グループワークが実験や授業を通じて常に行われるため、学生間のコミュニケーション力が鍛えられます。特に、人を測定対象とした実験では、実験に協力してもらう学生(被検者)に、「どんな目的で、どんな実験をするのか」「実験によって何を明らかにしたいのか」などを十分理解してもらう必要があります。また、結果をプレゼンテーションして被検者に知ってもらうことも大切で、この一連のプロセスを経て、技術者としてのコミュニケーション力が培われます。

人間を知り、人に意思を伝え、人の言葉に共感する力、そして多くの異分野の技術に接して技術対応力を持つことが、これからの時代に活躍する技術者にとって必要であり、人間環境学科の学修は、これらの能力を磨き養うことを目指しています。